ここに候 "Re-order"
ええ。一人で暮らしますよ。
まじょっ子もの
2006.06.29 Thursday | 21:08
僕の名前は渡良瀬川渉(わたらせがわ わたる)
勉強も運動も平均点±α。これといって特徴なし。今僕は恋をしている。いわゆる初恋だ。机の上のクラス写真に手を伸ばし、僕の隣の隣の隣の女の子を見る。
やっぱかわいいな―西陣織伊織(にしじんおり いおり)ちゃん。はっきり言って別格。他の子が霞む霞む。霞ヶ関より霞む。伊織ちゃんと付き合いたいな。僕のこと好きって言ってくれんかな。せめて夢でもいいからデートしてくれんかな。
「その願いあたしが叶えてあげようか」
どこからともなく声が聞こえた。あたりを見回しても、いつもどうりの僕の部屋。空耳かな?やんなっちゃうよ。
「空耳じゃないもん」
おかしい。また聞こえた。僕はきっと疲れているんだ。そうだ体育の時間、サッカーだったもんな。しかもワールドカップのせいでやたらとはりきってるやついたもんな。さっさと寝よう寝よう。
「早く気付いて。いいかげん眼が痛いよ」
おかしい。声だけじゃなくてガタガタと音がする。もう一度、目を皿のようにして部屋を見渡す。ついに僕は異変に気付いた。
ガタガタ… ガタガタ…
学校の帰りに買ったコーラの缶が震えている。おそるおそる近づく。
「もしかしてお前か」
「そうだよ。そう!早く早く」
ありったけの勇気を振り絞ってプルタブを引いた。
泡と一緒に飛び出したのは、コーラまみれの一人の女の子だった。
「おはよう わたる。気分はどうかな?」
当たり前だけどまったく事情が飲み込めない。酸素がたりない金魚のように口をパクパクする僕。
「どうしたの?あたしのかわゆさに驚きかな?」
今一度、体中の勇気を総動員して言葉をはつ。
「お前、誰だよ。」
「あたし?あたしの名前はニーコ。でも伸ばし棒入れるとニートっぽいから、ニコって呼んでね」
「いや、そーゆーことじゃなくて」
「わたる、どたばたしすぎだよ。とりあえずコーラでも飲んで落ち着いて」
そういってニコはコーラを差し出した。
「これ、お前が入ってたやつだろ?」
そう突っ込んだのはコーラを飲み干したあとだった。
勉強も運動も平均点±α。これといって特徴なし。今僕は恋をしている。いわゆる初恋だ。机の上のクラス写真に手を伸ばし、僕の隣の隣の隣の女の子を見る。
やっぱかわいいな―西陣織伊織(にしじんおり いおり)ちゃん。はっきり言って別格。他の子が霞む霞む。霞ヶ関より霞む。伊織ちゃんと付き合いたいな。僕のこと好きって言ってくれんかな。せめて夢でもいいからデートしてくれんかな。
「その願いあたしが叶えてあげようか」
どこからともなく声が聞こえた。あたりを見回しても、いつもどうりの僕の部屋。空耳かな?やんなっちゃうよ。
「空耳じゃないもん」
おかしい。また聞こえた。僕はきっと疲れているんだ。そうだ体育の時間、サッカーだったもんな。しかもワールドカップのせいでやたらとはりきってるやついたもんな。さっさと寝よう寝よう。
「早く気付いて。いいかげん眼が痛いよ」
おかしい。声だけじゃなくてガタガタと音がする。もう一度、目を皿のようにして部屋を見渡す。ついに僕は異変に気付いた。
ガタガタ… ガタガタ…
学校の帰りに買ったコーラの缶が震えている。おそるおそる近づく。
「もしかしてお前か」
「そうだよ。そう!早く早く」
ありったけの勇気を振り絞ってプルタブを引いた。
泡と一緒に飛び出したのは、コーラまみれの一人の女の子だった。
「おはよう わたる。気分はどうかな?」
当たり前だけどまったく事情が飲み込めない。酸素がたりない金魚のように口をパクパクする僕。
「どうしたの?あたしのかわゆさに驚きかな?」
今一度、体中の勇気を総動員して言葉をはつ。
「お前、誰だよ。」
「あたし?あたしの名前はニーコ。でも伸ばし棒入れるとニートっぽいから、ニコって呼んでね」
「いや、そーゆーことじゃなくて」
「わたる、どたばたしすぎだよ。とりあえずコーラでも飲んで落ち着いて」
そういってニコはコーラを差し出した。
「これ、お前が入ってたやつだろ?」
そう突っ込んだのはコーラを飲み干したあとだった。
連続妄想劇場「こいしの恋詩」
2006.03.18 Saturday | 14:44
「こいし先生、今日もよろしくお願いします!」
小春日うらら(こはるびうらら)県下屈指の名門、私立助詞女子高校(通称ジョジョこー)に通う1X歳。柿喰家こいしが教鞭を振るう唯一の存在。しかしこいしより賢い。ピアノを忘れてピアスを覚えた148cm。
こいしをして「かわいさあまってかわゆさ百倍」と言わしめる逸材。
「うららちゃん?オレのことは『先生』じゃなくて『せんせ』と呼べ!」
柿喰家こいし。非常に微妙で異常なこだわりを持つ男。可もなく不可もない私立談志男子高校(通称タテカワ)に合格するも男子校ということで蹴り、県立柿喰家高校卒の右利き大学二回生。モザイクの中に小細工を見つける174cm。
うららをして「好きよ好きよはやっぱり好きよ」と言わしめる。
「せんせ?」
「Yes!」
「せんせ?うららも“うららちゃん”はやだな。」
「なんで?」
「“うらら”ってばかっぽいじゃんか。」
「ぴったりじゃんか」
「せんせっ、ひーどーい(>_<)」
ほっぺを膨らませて怒る姿がらぶりーだ。
「わかった、わかった。なんて呼ぼうか?」
「こはる」
「はいはい、じゃあお勉強してください、こはるちゃん。」
「はいっ!」
「せんせ、あのさコサインってかわいくない?」
「こはるちゃーん、なんでもかわいいって言えばいいってもんじゃないよ?」
「ちぇっ」
「わかったらがんばって」
「べんきょしたくなーい」
「なんで?」
「だってさ、べんきょしたってなんにもならんよ?」
「見返りを求めるな、現代っ子よ!」
「だってぇ」
「わった、わった。次のテスト100点取ったら言うこと聞いちゃる。」
「じゃ、ご褒美にでーとしてよ。うららと。」
「なんでそんなことがご褒美になんだよ。」
「せんせさぁ、オンナゴコロがわからな過ぎ。もてないっしょ?」
「うるせーや。」
「ま、勉強がんばってくれるならなんでもいーや。」
「せんせ?こんなかわいいコがでーとしてあげるっていってんだよ?泣いて喜べぃ!」
「はいはい。」
「嬉しいくせに。」
「はいはい。」
「素直じゃないな、せんせの相手も大変だ。」
「さっさ勉強!遊ぶんなら帰るよ?」
帰る振り。我ながら性格が悪い。
「やーだぁせんせ。帰っちゃやぁだ。泣いちゃう、枕濡らしちゃうよ?」
「タオル敷いて寝るんだな。」
「ばか、ばかせんせ。」
ドアノブに手をかける。そろそろかな?
「がんばる。べんきょがんばるから」
ほーら言った。
「じゃー教科書開こうか。」
「はぃ」
やる気になればオレの出番はない。なんせジョジョコー生だぜ。
午後十時
「じゃ今日は、終わろっか。」
「うん。うららがんばった?」
「最後はね。」
「じゃあごほーび!」
「しょうがねーな。なんだよ?」
「頭いー子いー子して?」
小春日うらら(こはるびうらら)県下屈指の名門、私立助詞女子高校(通称ジョジョこー)に通う1X歳。柿喰家こいしが教鞭を振るう唯一の存在。しかしこいしより賢い。ピアノを忘れてピアスを覚えた148cm。
こいしをして「かわいさあまってかわゆさ百倍」と言わしめる逸材。
「うららちゃん?オレのことは『先生』じゃなくて『せんせ』と呼べ!」
柿喰家こいし。非常に微妙で異常なこだわりを持つ男。可もなく不可もない私立談志男子高校(通称タテカワ)に合格するも男子校ということで蹴り、県立柿喰家高校卒の右利き大学二回生。モザイクの中に小細工を見つける174cm。
うららをして「好きよ好きよはやっぱり好きよ」と言わしめる。
「せんせ?」
「Yes!」
「せんせ?うららも“うららちゃん”はやだな。」
「なんで?」
「“うらら”ってばかっぽいじゃんか。」
「ぴったりじゃんか」
「せんせっ、ひーどーい(>_<)」
ほっぺを膨らませて怒る姿がらぶりーだ。
「わかった、わかった。なんて呼ぼうか?」
「こはる」
「はいはい、じゃあお勉強してください、こはるちゃん。」
「はいっ!」
「せんせ、あのさコサインってかわいくない?」
「こはるちゃーん、なんでもかわいいって言えばいいってもんじゃないよ?」
「ちぇっ」
「わかったらがんばって」
「べんきょしたくなーい」
「なんで?」
「だってさ、べんきょしたってなんにもならんよ?」
「見返りを求めるな、現代っ子よ!」
「だってぇ」
「わった、わった。次のテスト100点取ったら言うこと聞いちゃる。」
「じゃ、ご褒美にでーとしてよ。うららと。」
「なんでそんなことがご褒美になんだよ。」
「せんせさぁ、オンナゴコロがわからな過ぎ。もてないっしょ?」
「うるせーや。」
「ま、勉強がんばってくれるならなんでもいーや。」
「せんせ?こんなかわいいコがでーとしてあげるっていってんだよ?泣いて喜べぃ!」
「はいはい。」
「嬉しいくせに。」
「はいはい。」
「素直じゃないな、せんせの相手も大変だ。」
「さっさ勉強!遊ぶんなら帰るよ?」
帰る振り。我ながら性格が悪い。
「やーだぁせんせ。帰っちゃやぁだ。泣いちゃう、枕濡らしちゃうよ?」
「タオル敷いて寝るんだな。」
「ばか、ばかせんせ。」
ドアノブに手をかける。そろそろかな?
「がんばる。べんきょがんばるから」
ほーら言った。
「じゃー教科書開こうか。」
「はぃ」
やる気になればオレの出番はない。なんせジョジョコー生だぜ。
午後十時
「じゃ今日は、終わろっか。」
「うん。うららがんばった?」
「最後はね。」
「じゃあごほーび!」
「しょうがねーな。なんだよ?」
「頭いー子いー子して?」
トイレにある手拭くやつね。
2006.03.11 Saturday | 01:27
「使用後は次の人のために引っ張って下さい」って書いています。
どうせ次の人も引っ張ると思います。だからぼくが引っ張る必要はないと思います。